株式会社イノカ (2024年4月参加)
株式会社イノカは「人類の選択肢を増やし、人も自然も栄える世界をつくる。」というミッションに共感してくれる仲間を常に募集しています。アド・ベンチャーフォーラムを通じて出会った学生は、その日のうちに会社に訪問し、自己の研究とイノカとでできることをかけ合わせた提案を考え、社員とディスカッションしました。現在は研究や営業を支える人材として活躍し、さらには自分の大好きなウミガメの目線で、世界を語ることができる人材として活躍しています。
「研究を通じて社会に貢献したい」そんな情熱を持ち、大学で研究をしている若手人材は多くいます。「社会課題の解決のために世に無いものを開発し、社会実装する」ことを目指す研究開発型のベンチャーは、まさにその力を発揮する場となります。
『Add Venture Forum(アド・ベンチャーフォーラム)』は「研究者の新たな活躍の場を発見する」をテーマに、学生・ポスドクといった若手研究人材とベンチャー企業が出会う場です。ブースセッションで企業の経営者や社員と参加者両者が、「これからの研究テーマや課題」、「社会に貢献したいこと」を自由に語り合う仕掛けを用意しています。固定概念に捕らわれない研究を活かす方法、新しい働き方、新しい生き方を発見しに来てください。
「研究を通じて社会に貢献したい」そう思う若手研究者の思いは、日本だけに留まりません。2024年に東京で始動したアド・ベンチャーフォーラムは、研究者がアカデミアの枠を越えて実社会とつながる道を模索するイベントとして、その舞台を東南アジアへと広げました。2025年にフィリピン、シンガポール、マレーシアで開催された AVF は、それぞれの地域の特色と課題に寄り添いながら、ローカルかつグローバルな視点での研究者支援と社会実装の機会を提供しています。
Add-Venture Forum Philippines 2025では、開催地であるアダムソン大学の学生を初め、フィリピン国立大学などの6大学から総勢300名を超える学生が参加しました。同イベント内での講演では、フィリピンが直面するBrain Drain:優秀な人材の海外流出という課題にも触れ、国内での研究者による研究の場の創出の重要性を強調しました。科学技術を通じた社会貢献の可能性を探る場として、地元企業によるワークショップやパネルディスカッションが行われました。
シンガポール国立大学を始めとした4大学から学生が参加した Add-Venture Forum Singapore 2025では、5社のシンガポールスタートアップも参加することで、技術シーズの事業化や国際展開を目指す動きが活発な同国ならではの議論が展開されました。イベントでは、研究者と起業家が直接対話できるセッションを実施することで、実際に事業化を進める若手科学者の事例紹介などが行われ、研究とビジネスの境界を越える試みに注目が集まりました。
初開催となったマレーシアでのAdd-Venture Forum Malaysia 2025は、スタートアップや地元中小企業、政府機関を含む52の組織から総勢171名の参加者を迎えました。Validate Your Crazy Ideaセッションでは、学生・若手研究者がアイデアを持ち寄り、企業関係者からその場でフィードバックを受けることで、自らの発想を社会に投げかけ実装の可能性を探りました。創造性と現実性の接点を見出すこの取り組みは、他国開催にはないユニークな試みとして高く評価されました。
アド・ベンチャーフォーラムの東南アジア展開は、各国・地域の現実に即した形で、「研究と社会をどう接続するか」という普遍的な問いに向き合う場となっています。東南アジアの現地研究者・学生との接点を求める日本企業にとって、貴重な出会いと共創の機会になるでしょう。現地の課題に触れ、共に未来をつくる「冒険」に、一歩踏み出してみませんか。
参加者と企業の共創を加速する仕掛け
アド・ベンチャー奨学金は、社会課題の解決を志す研究者とベンチャー企業の連携アイデアに返金不要の奨学金を最大10万円支給する取り組みです。ブースセッションでの議論を通して生まれたアイデアをイベント当日の「アド・ベンチャーピッチ」にて参加者が1分で宣言!今回(2025年4月)のアド・ベンチャーフォーラムでは、12社の企業に対し、30を超える申請がありました。イベント終了後、宣言した参加者と企業とで実現可能な活動に落とし込み、参加者は具体的な活動計画を提出します。採択されると奨学金を受け取り、交通費や資材購入などの活動資金に充てることができます。
株式会社イノカは「人類の選択肢を増やし、人も自然も栄える世界をつくる。」というミッションに共感してくれる仲間を常に募集しています。アド・ベンチャーフォーラムを通じて出会った学生は、その日のうちに会社に訪問し、自己の研究とイノカとでできることをかけ合わせた提案を考え、社員とディスカッションしました。現在は研究や営業を支える人材として活躍し、さらには自分の大好きなウミガメの目線で、世界を語ることができる人材として活躍しています。
小型ドローンを開発している株式会社 Liberaware と東洋大学博士課程の山口さんは2024年11月のアド・ベンチャーフォーラムで出会い、アド・ベンチャー奨学金に応募したことがきっかけで連携プロジェクトを開始しました。埼玉の道路陥没事故等をきっかけとして、日本のインフラメンテナンスは喫緊の社会課題となっています。一方、そういった下水道や工場タンク内、排水処理施設内には硫化水素等のガスが存在していることがあり、作業員の死亡事故につながるような危険な環境です。そこで、山口さんが研究している有毒ガスを検知する装置を、株式会社 Liberaware のドローンに載せ、危険な場所の点検を行うための研究を行っています。4月には山口さんの研究室のウェブサイトで研究概要が紹介されるなど、着実にプロジェクトが進んでいます。