【共同研究・連携事例】山田商会ホールディングと神戸大学大学院 小倉さんとの共同プロジェクト開始
空気DNA分析を使用した屋上庭園における鳥類の 生息地利用の解明と従来モニタリング手法との比較
アド・ベンチャーフォーラムにて、出展企業との共同研究テーマを参加者から募集する「アド・ベンチャー奨学金」を実施し選考を経て、奨学金に採択されたテーマに基づく共同研究が開始されました。
採択テーマ
テーマ名:空気DNA分析を使用した屋上庭園における鳥類の 生息地利用の解明と従来モニタリング手法との比較
企業:株式会社山田商会ホールディング
研究者:神戸大学大学院 小倉彰紀さん
以下は、学生からの奨学金申請内容です
連携内容
屋上庭園で空気中の環境DNAを収集し、分析することで、屋上庭園を利用する鳥類相を明らかにする。さらに、鳥類の種組成と樹種や樹高などの環境条件の関係を解析することにより、屋上庭園における鳥類の生息地利用を明らかにする。加えて、目視観察による調査手法と比較することで、環境DNAによる調査法の有効性を検証する。本研究の成果は、都市緑化が野生生物に与える影響について理解を深めるための有益な情報を提供する。
申請理由
環境DNA分析は水圏での利用が主流であり、陸圏での応用は難しいとされている。先行研究では空気中からのDNA捕集が示されているが、その方法は確立されておらず、生態学的な研究も少ない。そこで、貴奨学金を利用して本研究に挑戦したいと考えた。申請者は、日本で環境DNA研究をリードする神戸大学の源研究室に所属しており、挑戦的な研究を行う環境が整っている。本研究は、陸圏における環境DNA分析の可能性を拡大すると考えている。
将来のビジョン
・都市緑化計画の提案 屋上庭園を利用する鳥類を調査し、都市部における屋上庭園の保全効果を評価する。また、樹種など屋上庭園の環境要因との関連性を解明し、生物多様性保全を目指した緑化計画の提案に繋げる。
・手法の確立 陸上生物のDNAを捕集する方法は、まだ確立されていない。そのため、本研究を通じて、空気中の環境DNAから屋外の野生生物を検出する手法の確立を目指す。
今後の計画
来年の春ごろから調査が始められるように、今年度は研究計画の検討や予備実験などを実施する。2024年12月〜3月の間に研究計画の検討、調査地点の視察、予備実験を実施する。
【参加パートナー企業募集】
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